私の中にもある!ミュージアムグッズと「美術の広がり」について考えてみた。

いつも楽しくブログを拝見している、美術ブロガー・明菜さんがこのような記事をアップしておりました。美術好きの層の広がりになぜ批判が集まるの?インスタ、ビジネス、健康とアート : アートの定理美術の広がりが私には見えている話。アートの定理をいつも読んでくださる方は、美術館が大好きな方がほとんどだと思います。月に4theory-of-art.blog.jp

まずは↑の記事を一読していただければと思うのですが、プロローグを一部引用させていただければと思います。

アートの定理をいつも読んでくださる方は、美術館が大好きな方がほとんどだと思います。
月に4〜5回行くくらい、普通な人も多いでしょう。
残念ながら、あなたは結構な変わり者…
ですが、少しずつ美術を好きなファン層が広がっていると感じています。
一方で、美術業界の内側の人や美術ファンから、なぜか広がりに対しての批判も見受けられます。
せっかく美術ファンを増やすチャンスなのに、なぜ批判が生まれるのか、私にはさっぱり分かりません。

つまり、昨今アートファンを増やすための活動が各地で実施されているのに、それに対する批判が生まれている、とのこと。

「えー?なんで?」「ファンが増えるのはいいことじゃん!」「これだから古参は…」といった意見も生まれてきそうです。

ではこの記事を読んで感じたことと、私の日頃行っている「ミュージアムグッズをきっかけに博物館の面白さを広める活動」とのつながりを書いてみようと思います。

批判している人はどんな気持ちなんだろうか?

まずはここですよね。批判している人たちは何で批判しているんだろう??ということ。ちょっと私なりに考えてみました。

明菜さんの記事で下記の本が取り上げられておりました。

シェアする美術 森美術館のSNSマーケティング戦略www.amazon.co.jp1,400円(2020年01月22日 16:28時点 詳しくはこちら)Amazon.co.jpで購入する

若者に人気の森美術館、そのSNS戦略が紹介されており、「他の人に見せたくなる、紹介したくなる美術=シェアする美術」として、美術館プロモーションの裏側を描き出しています。

この本を読んだ私のぶっちゃけた感想、それは、「この本を書いた人…博物館教育論とか博物館情報論とか、どれだけお勉強してからこういう話してるんだろうね?」です…何様ですか?と言われちゃいそうですが、だってそう思っちゃったんだもん。

この本でいう「美術好きの広がり」とは、つまり「SNSなどの特定のプラットフォームの中でいかにヒットさせるか」であって、美術館が求めている「普及活動」とは本来的に別なものだと思うんですよね。

例えばですが、文部科学省の『これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議(第1回)』の配布資料、『「新しい時代への博物館の視点」 【8】教育普及・学習支援』の中の一文を見てみましょう。

博物館は、使命を達成するために必要な教育普及活動を計画的に実施し、人びとの知的な刺激や楽しみを分かち合う。また生涯学習の拠点として、人々の自発的な学習を支援し、学校教育と連携する。

これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議(第1回)配付資料 [資料3−(6)] 「新しい時代の博物館への視点」 【8】教育普及・学習支援−文部科学省www.mext.go.jp

え?SNSは広報活動だって?じゃあ同じく配布資料の『「新しい時代への博物館の視点」 【9】広報、市民参画・連携』の中の一文を見てみましょうか。

博物館は、人びとと対話し、参画と連携を進めることで、地域や社会から信頼と協力を得て、利益を共有する。

これからの博物館の在り方に関する検討協力者会議(第1回)配付資料 [資料3−(6)] 「新しい時代の博物館への視点」 【9】広報、市民参画・連携−文部科学省www.mext.go.jp

さてどうでしょう。少なくとも私は博物館教育や博物館広報をこのように捉えています。なので、この本で行っているようなことを、そのまま「普及活動」と言ってしまうようじゃあ困る、ってことかもー?と自己分析してみました。

なので、「美術の広がり」そのものを批判しているというよりは、「てめぇのその広め方、大衆を煽っているだけで普及活動の体を成していないじゃねえか!」ってことだと思うんですよね、勝手に。どうだろう。違うかな?批判している人たちだって、自分たちのやり方、自分たちの考える美術を打ち出しているのだろうし。

(まあそもそもの話をしてしまえば、森美術館は収蔵品をもたない美術館ですし、地域に根差す作家を研究し展示で紹介する公立美術館とは性質が異なるので、このような本が出せてしまうのかもしれません)

ミュージアムグッズも無関係じゃない

「え、大澤はミュージアムグッズのことやってんのに、バズらせて集客することに批判的なの?」と言われちゃいそうですね。

ミュージアムグッズには様々な役割があります。特に首都圏のブロックバスター展と言われる大型企画展では、その役割の中でも「収入源」「広報の一環」としての役割が非常に色濃いです。私は、その特定の役割があまりにも色濃すぎることに危機感を覚えています。

(#゚Д゚)「展示の内容と無関係なキャラクターやイラストレーターとコラボしたグッズばっかり取り上げられて、SNSでバズって。ぶっちゃけうんざりです。作ってる人、誰か一人でも博物館経営論の文献にある「ミュージアムグッズ」の項読んだりした?てめぇのそのグッズからはちっとも展示から得たことを持ち帰れないし、来館者が新たな価値を再生産するための取組みにつながらねえじゃねぇか!!結局雑貨や文房具の文脈に回収されてることに加担してどうすんだよ!!」

…お気づきですかね、先ほどの「美術の広がり」の話と似ていませんか?

私の中にもあるんです。ミュージアムグッズという形で、

昨今の取組み(SNSなりインスタなりビジネスなり健康なり)
vs
本来的な普及活動

っていうのが。

「グッズから興味湧く人もいるかもしれないし、キャラクターとのコラボだってそのきっかけに過ぎないじゃん」

「いやいや、だからそこからどうやって展示の学びを持ち帰るの?展示に出てくることもないグッズ買って何が「興味」だよ!」

という意見が常に私の中でせめぎ合っています。

今回は「美術の広がり」についてお話をしてみましたが、これを読んでいる皆さんの愛好するもの、どこにだってこの話はあることだと思います。

じゃあどうすればいいのさ?

これはもう、正解はないです。それぞれの立場で、それぞれの「許せる境界線」があって、その線引きに絶対的な正解なんてあるわけがない。

だから、自分の引いた線にいかに価値があるのかを自分の活動で示していくしかない。他人の引いた線にたまに文句つけつつも、そこは自分の活動に説得力を持たせてこそ、と思うんです。

個人的には明菜さんのブログでここ、すごくいいと思いました。

美術を信じるなら、一見さんを常連さんに変えるくらいのこと、できると思いませんか。
ただのワンクッションなのだから、温かい目で美術が広がっていくのを眺めてはいけませんか。

それぞれが自分と志を同じくする人たちを大事にしつつ、違う線引きを持つ界隈をパトロールして文句もつけつつ、もっと言えば、「どうすれば違う界隈のこの人たちを、自分の方に引き寄せることができるのか?」ぐらいの、リクルートしちゃう余裕があってもいいよね、と反省したり…。

批評家の皆さんは批評することがお仕事だから臆せず言わなくてはいけないし、私は私で「じゃあお前の考える本当にステキなミュージアムグッズって何なんだよ?」という問いに答え続けなければなりません。

なので皆んなお互いに立場の違いがあって、引いている線の違いがあるので、そこの前提を踏まえながら闊達に議論していきませんか。私はしたいです。別に相手は親の仇ではないのだし。と思います。

おわりに

いかがでしょう?明菜さんのブログを読んだ私の感想でした。

日本の経済なんてオワコンなので、間口が広がるのは生存戦略として正しいのではないかと思います。

明菜さんのブログで↑も「そうなんだよねぇ~」と思って見てました。不景気で人口減、ミュージアムグッズにとっても他人事じゃない危機ですよ。

間口が広がることそのものを否!とするのか、そのやり方がクソ!とするのか、まあ意見は多々あると思いますが、私はミュージアムグッズに生き残ってほしいし、博物館を必要としてくれる人の割合が増えたらいいと思っています。そこは変わりません。

なので、自分はどうすべきなのか?ってことを頭に入れながら日々の活動の中で示していかないとね、という感じで閉めたいと思います。

考えるきっかけをくださった明菜さん、ありがとうございました!!

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2019年!ミュージアムグッズベスト5

今年も選んでみました!2019年に購入したミュージアムグッズの中から、お気に入りのモノたちを5つ選んでみましたよ。

昨年のベスト5はこちらをぜひ↓

順番はゲットした順になります。それでは張り切って行ってみよー!

【三菱一号館】「フィリップス・コレクション展」オリジナルグッズ

株式会社Eastさんが手がける企画展のオリジナルグッズはどれも素晴らしいのですが、個人的に思い出に残ったのは「フィリップス・コレクション展」のグッズでした。

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これですよこれ。展示されていた作品をポストカードにして、全部セットにして販売!ってやつ。思いつくアイデアだとしても、実行するまでがめちゃくちゃ大変なはず…よくぞやりとげてくれました!という感じです。

朝市の開館で並び、一日限定5セットを買い求めました。でもショップに行ったらもうすでに3セットしか残っていなくて、皆さんお目が高いぜ…と唸りました。

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娘とホテルに帰ってから、好きな絵を模写して楽しみました。図録とはまた違った面白みがあるので、この企画はまた是非やってほしい!いや、実現するのが大変だとは思いますが。

【北海道大学総合博物館】「K:39考古学から見た北大キャンパスの5000年」オリジナルグッズ

今年話題になったミュージアムグッズといえばこれでしょう。それが地元札幌から出たというのも面白い。

北大式の土器でタピオカが飲めるこちらです。現在、カフェでの販売は終了しましたが、土器はショップでまだ買えますよ!奥さん!

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この存在感たるや。考古学という分野に注目が集まったのも嬉しいし、地方からグッズで攻めるぜ!という話題が生まれたのもまた嬉しい。地方の博物館のグッズはベーシックなものが揃いがちですが、こんな風に攻めの姿勢で来年もぜひ頑張っていただきたい…!応援します…!

【東京ステーションギャラリー】「辰野金吾と美術のはなし」オリジナルグッズ

新しいグッズの在り方、ワークショップとの連携、という、博物館経営論的に「これは!」と思ったのが、こちらの「辰野金吾と美術のはなし」のオリジナルグッズです。

Maker’s Baseと連携して、オリジナルグッズを来館者自らの手で作ってもらおうという試み。

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ワークショップを通じてグッズを作るという試みはこれまでもあったと思うんですが、専門の会社にお願いし、高品質なものを作れるのが新しいですね。短い展示期間に合わせてグッズを作るのは大変なので、学芸の皆様の負担も少し軽減したのでは…?と、その辺のお話も是非伺ってみたい!

【日本科学未来館】オリジナルグッズ

そして最近悲しいニュースが出てしまった日本科学未来館なのですが、私は今年購入したこちらの鉛筆と付箋が好きです!

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未来館の最大の切り口でもある「未来への問い」を前面に押し出したグッズ。デザインもおしゃれで、TABI LABOさんにも掲載していただきました。ミュージアムグッズ愛好家・大澤夏美さんの「絶対的お気に入りのペン」5選もちろん「かわいいだけ」で買ったっていい。でもこの記事を読み終わる頃、きっと「かわいい」のひとつ向こうへ視点がいくはず!tabi-labo.com

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こちらの付箋もおすすめです!

ちなみに今回の件の私の見解はこちらです↑

【札幌市民交流プラザ SCARTS】ARAMAKI オリジナルグッズ

最後はこちら!こちらも札幌発信です。鮭箱を使った作品作りをしているARAMAKIさんのオリジナルグッズです。

素晴らしい作家さんで、もっと多くの皆さんに活動やコンセプトや作品を知ってほしい!ARAMAKIさんを通じて、北海道の鮭がどのように人と関わって来たのかに、興味を持ってくれる人が増えると嬉しいです!

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展覧会のグッズコーナー。こんなにたくさんあるんですよー!

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今回はカレンダーを購入したのですが、もっと折り紙や他のグッズも欲しかった…!来年はもっと集めるんや…!

おわりに

今年のグッズセレクション、いかがでしたでしょうか。今年はあんまり日本全国を周れなかったので、どうも札幌と東京中心のセレクトになってしまいましたね。来年はがっつり日本全国を回りたい!

皆さんの今年のベストミュージアムグッズも見たいよー!ぜひSNSなどでつぶやいてください!ハッシュタグ「#ベストミュージアムグッズ2019」でぜひ!!

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【本日の一品】「東京ビエンナーレ2020計画展」を雨の中見てきたの巻

東京での博物館旅もいよいよ佳境に入ってきました!今回は土砂降りの雨の中、「東京ビエンナーレ2020計画展」を見て、アーツ千代田3331のオリジナルグッズも購入してきたのでご紹介します!

購入したミュージアムグッズ

今回はアーツ千代田3331のオリジナルグッズを2つほど購入してきました!

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3331Tシャツ 3,331円

まずはTシャツ!このロゴ可愛いですよね。普段使いできちゃう。黒地の印刷もとってもかわいい。

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クリアファイル 200円

こちらはロゴ入りのクリアファイルを記念に買ってまいりました。

展示の感想と見どころ

この日は取材の間で伺い、しかも雨だったので、かなり駆け足になりましたが見れてよかった~!

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アーツ千代田3331、とてもきれいな会場です。来年の「マニアフェスタvol.4」でもあるので、参加者として行けるのがとっても嬉しいな。

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この日の目的はこちら。東京ビエンナーレ2020計画展です。

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会期 2019年10月12日(土)〜11月4日(月・祝)会期中無休
開場 11:00-19:00 入場は30分前まで
会場 アーツ千代田 3331 1階 メインギャラリー (千代田区外神田6-11-14)
主催 一般社団法人東京ビエンナーレ
入場料
一般500円、高校生以下無料(入場料収入は東京ビエンナーレ2020の支援金として活用いたします)
HOW TOKYO BIENNALE?東京ビエンナーレ2020 計画展 | 東京ビエンナーレ2020 プレイベント東京ビエンナーレ2020 プレイベント東京ビエンナーレ2020は、文化芸術にとどまらない多方面のジャンルの専門家や地域住民・企業人たちと共に、2020年とその先tokyobiennale.jp

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もう展示は終わっちゃいました…。私もぎりぎりに駆け込んだので見られてラッキーです。

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ふむふむと思いながら見ていて、一番楽しみなのはこの「Praying for Tokyo 東京に祈る」。東京の過去への鎮魂、という視点はとても大事。もっとこういう視点でキレキレな作家が来るのかな、と思っていただけに、ちょっと全体的にポップだなという印象でした。

色々、展示による作品のプレゼンテーションは見れたものの…うーん、ちょっとまだ芸術祭全体をぶち抜く芯が見えなくて、散漫な印象です。「東京」をテーマに各作家が好きなことやってるイメージ。

なのでこの展示を見た来館者が、意見を書いたりできるスペースが展示として設けられているとよかったなと思います。双方向でのコミュニケーションがしたい!という気持ちになりました。

展示とミュージアムグッズのつながり

私はもっとアーツ千代田3331のオリジナルグッズが欲しかったのですが、ショップを何周もして見つけられたのが、Tシャツとクリアファイルだけでした。昔はもっとあった気がするんだけどな…。

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この施設はロゴもこんな風にシンプルで素敵なので、もう少し展開してくれたら嬉しいな、なんて…!

東京ビエンナーレのグッズもこれからですよね。個人的には、芸術祭のオリジナルグッズで一つプロジェクト作ってほしいくらい。東京じゃなくてもいいし札幌でもいいんだけど。それが成立する時代になってきてると思うんですよね。むしろやりたいんだが…!

おわりに

東京旅はこれでいったんおしまいです!長々とお付き合いいただきありがとうございます。今週残りの更新は年末ということもあるので、今年の展覧会やミュージアムグッズのベスト5などの企画をあげようかな?

それではまた次回~!

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【本日の一品】世田谷美術館で「展覧会の後方支援」としてのグッズ展開を考えるの巻

東京旅も終わりに近づいてきたこの日、卯野たまごさんと一緒に世田谷美術館「チェコ・デザイン100年の旅」に行ってきました!

そのあと、CatsMeowBooksさんにも連れていっていただき、充実した一日でした…!

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娘は猫さんを愛で、大好きな重松清作品を購入しホクホク。私はビールをいただき卯野さんと楽しくお話して、幸せな一日でした…!

購入したミュージアムグッズ

さて、今回購入したグッズ。展覧会グッズと美術館のオリジナルグッズを購入してきました!

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クリアファイルA4(ティーセット) 440円

このラジスラフ・ストナルの耐熱ガラスのティーセット、とっても素敵でした。ストナルの作品をちゃんと見るのは初めてだったので、もうメロメロです。

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クリアファイルA5(ネコのアコーディオン) 374円

こちらはリブジェ・ニクロヴァーの≪猫のアコーディオン≫。実家でもネコを飼っているのですが、びっくりした時の猫って、確かにこんな風にアコーディオンみたいになることがある!ピンとした尻尾も驚いた表情も、この表現でとってもリアルに感じます。

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ポストカード 122円

椅子好きの娘が絶賛、ヤン・チェトゥヴルニークの≪コクシー≫です。「こんなカッコいい椅子見たことない!」と大絶賛。確かに実物で見るとね、椅子なのにすごい迫力と存在感なのです。

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ルソーキャンディ 300円
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ルソーキャンディ、だいぶ前に購入していたのですが、食べきってしまったので再度購入。ロングセラー商品ですよね!

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ルソースケッチブック 631円

ルソーグッズはスケッチブックも。この箔押しで600円台で買えるのも嬉しい。

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ルソートートバッグ 1,406円

トートバッグにもルソー作品が。普段使いできそうなデザインですね。

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右上から時計回りに、

魯山人マスキングテープ 459円

稲垣知雄 猫ふせん 400円

花森安治ピンバッジ(ぶどう) 825円

世田谷美術館といえばルソーと魯山人…と思っていたのですが、稲垣知雄作品もあるのか!とグッズで知るの巻。こうやって収蔵作品が少しずつグッズになっていったら楽しいな…。

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魯山人マスキングテープの柄はこんな感じ!ワイの爪がアップになっててお恥ずかしや…。

展示の感想と見どころ

岡崎、富山と巡回して、世田谷にやってきたこの展覧会。私はそこまでミュシャ好きではないので、どうかなーと思っていたのですが、「デザイン」という観点から見るキュビズムなど、とっても面白い作品ばかりで満喫できました!

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食器とか、もう腰砕けですよ、素敵すぎて…。前述の通り娘は椅子が好きなので、「この溶接どうなってるの…?」と下からのぞき込んだり、「素材同士の組み合わせが面白い!」と大変満喫していた模様。

私もキュビズムに近年興味があるので、チェコでどのように発展していったのかをデザインから見ることができてとっても面白かった!

展示とミュージアムグッズのつながり

…なので個人的にはもっとグッズを展開してほしかったです!!展覧会規模的に難しかったのかもしれませんが、ミュージアムグッズからも「後方支援!」という形で、展覧会をガンガン後押ししてほしかったです…!

特に立体作品が多かった展示だけにグッズ展開は難しかったかもしれませんが、椅子の関連グッズがもっと多かったら娘はがっつりお金を落としていたと思います(主に私の財布を通じて)。

美術館のオリジナルグッズも、「世田谷にゆかりのある作家を知る」ことにもっとフォーカスしたものが見たい!と個人的には思います。せっかく公園の中にあるので、フィールドワークを意識したグッズとか。

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でも世田谷美術館さん、こういう小さなショッパーにもちゃんと工夫を凝らしていて好き!こういうところ!こういうところなんですよ!と常々思います。

おわりに

展覧会を満喫したあと、卯野さんと娘とレストランでお昼食べました。世田谷美術館はレストランがおいしいのでお勧めです…!

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私はキッシュのセット!ふふふ!お散歩中のワンちゃんたちも外にたくさんいて、モフモフさせてもらって娘は幸せそうでした。

それではまた次回の更新をお楽しみに~!

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【本日の一品】大倉集古館で建築に酔いオリジナルグッズを購入したの巻

さ、ミュージアムグッズ購入旅の話に戻ります。続いては大倉集古館!リニューアルしてから行っていなかったんです。

大倉集古館について

ただ、この日はすぐにこの後予定があって、展示をあまりじっくり見ることはできず…大好きな建物を堪能しました!

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大倉集古館は博物館建築としてもとても楽しい。関東大震災後、残った資料や収蔵品を元に、伊東忠太の設計の元に復活したのがこの大倉集古館です。

東洋の様々なエッセンスがちりばめられた建物の設計や内部の意匠、これらを見て歩くだけでもかなり満喫できます。

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大倉集古館と言えば2階のこのテラス!リニューアルでも残っていてくれてよかった!大倉集古館の建築は、ただのホワイトキューブじゃないから面白い。伊東忠太設計の思想を受け継いでるなぁ…と感じるところが沢山。エレベーターひとつ、階段ひとつとっても、凝られていない意匠がないんじゃないかと思うほど、豪華絢爛。

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娘も「何かお姫様になった気分…」と楽しんでおりました。

グッズについて

さて、今回もいくつかグッズを購入してきたので紹介します!

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お香(夜桜) 1100円

ミュージアムグッズに御香!?と思う方も多いかもしれませんが、こういう香り物、実は結構あるんですよ。これは横山大観の夜桜をイメージして作られたものですね。恐らく松栄堂さんのお香なのでしょう。

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一筆箋 550円

こちらの一筆箋は小林古径の≪木菟図≫。私の写真が下手なのであれなのですが、暗闇の中に浮かぶミミズクと、艶やかな梅とのコントラストが美しいんです!

一筆箋の中には丁寧な解説付きで、一筆箋の図案も2種類!使い切るまで楽しめますよー!

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プレミアムクリアファイル 1000円
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「クリアファイルに1,000円!?」と思うことなかれ。なんせプレミアムですからね。

これは作者不詳の≪籬に葡萄図≫をモチーフにしたもの。一回だけ実物を見たことがあると思うんですが、これがまあ素晴らしい。金箔に胡粉でキラキラしているのだけど、すごく落ち着いた印象。その時の思い出がぐっと蘇る一品です。

こういうね、金の色をどう出すかに印刷技術の全力を見ることができるのも楽しい。ミュージアムグッズの制作会社さん、頑張ったんだろうな…。

おわりに

今回は短い記事で大変恐縮です…。でも美術ファンならずとも、大倉集古館は名品ぞろいだし建物も面白いので、ぜひ行ってみてほしい!

それではまた次回~!

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【本日の一品】ARAMAKI WORLDの展示とグッズで一次産業へのアプローチを考えさせられたの巻

東京旅はまだ続くのですが、札幌文化芸術交流センターSCARTSにて、「ARAMAKI WORLD」を見てきました!

今回購入したグッズ

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ショップコーナーでひとめぼれしたカレンダーです!単品もあったのですが、私はたら子の箱に入ったものを買いました。

これ、カレンダーのフォントも鮭箱から起こして作った、究極のオリジナル!自分の記念日に追加でスタンプを捺すこともできて、さらに特別感が増します。最高だーー!!

展示の感想と見どころ

ARAMAKIさんの作品はこれまでもD&DEPARTMENTやイベントなどで拝見していたのですが、今回はまさにその集大成!といった感じでした。

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ARAMAKIaramaki.world

新巻鮭、それは鮭のエラや内臓を取り除き、塩に漬けて熟成させた伝統的な保存食。私も小さい頃は「しょっぱー!」なんて言いながらも食べていた記憶が。

ARAMAKIさんは宮大工の村上智彦さんと、ギター職人の鹿川慎也さんのユニット。北海道でもだんだん目にする機会が減っている、鮭箱を使った作品を通じて、北海道の漁業、水産加工の歴史を炙り出しています。

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最初はこんな風に、鮭箱を使った楽器のイメージが強くて、「シャケレレ」とか、ウクレレ弾けないけどすっごく欲しかったですもん。カッコよくて。

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でも今や作品数も増え、鮭箱を使った商品はどんどん増えています。私の汚い写真でお見せするのが勿体ないよ~。実物はもっと素敵なんです。

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このアタッシュケースやキャリーケース、スケートボードなどもめちゃくちゃカッコいい。

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日用品のありとあらゆるところに鮭箱が。でもこうやって、身の回りのものは自分たちで何とかしていた時代があったよなぁと、私の子どもの頃をふりかえっても思います。

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お参りできるスペースがあったので、来年の健康と仕事運アップ!をお願いして参りました。

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鮭箱の印刷用の版、映像展示も行われていました。もっとここにボリュームを出しても良かったのかも?と思うほど、内容としては非常に重要なトピックばかりでした。

「北海道の人が北海道の歴史を見つめ直す」っていう、自文化をどう語るかということにずっと興味があったので、ARAMAKIさんの試みはとても興味深いです。

もちろん、ここでいう「北海道の人」は和人だけを指すわけではないのですが、「自分たちの先祖が何をして、どう生きてきたのか」を振り返る機会が少ないということ、そしてその機会がこれまで作られてこなかったし、現在進行形で私たちは作ろうとしているのか?ということを考えさせられます。

展示とミュージアムグッズのつながり

北海道に限らず、第一次産業は厳しい世界です。私は親が酪農関係の仕事をしていること、知人に農家さんが多いこともありますが、本当に、生きるか死ぬかの世界。自然が相手だし、家畜や従業員の命を預かっているし、火の車で自営しているところも多い。こんなに厳しい世界を生きる人たちが作り出したものによって、私たちはのんべんだらりと生かされているのかと。思うたびに愕然とします。

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ARAMAKIさんの商品はどれも素敵です。文句なくカッコいい。東京に持っていってもヒットするでしょう。

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ただ、どうか消費者の皆さんには、商品の先の一次産業で生きる人たちのことを思ってほしいですし、「編集」という名で都会の文脈に位置付けるクリエイターの方々にも、ちょっと慮ってほしいと考えます、勝手に。私は勝手にそう考えてしまう。

おわりに

シリアスな世界を、どう見てもらうか。世間一般から見過ごされてしまうような世界に、どう光を当てるか。ここ最近考えることが多かったので、ARAMAKIさんの取組みを見て「こういうやり方もあるんだよなぁ」と、学ぶところが多かったです。私も頑張ろう!

ではまた次回!

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【本日の一品】日本科学未来館で自らに問いかける展示を体験しグッズをゲットしたの巻

先週一週間お休みをいただきました!お久しぶりの更新でございます。

先々週、先週と、TABI LABOさんにミュージアムグッズにつきまして話題提供をさせていただきました!今回紹介するグッズも載ってます!

ミュージアムグッズ愛好家・大澤夏美さんの「絶対的お気に入りのペン」5選もちろん「かわいいだけ」で買ったっていい。でもこの記事を読み終わる頃、きっと「かわいい」のひとつ向こうへ視点がいくはず!tabi-labo.com

あとでまとめてTABI LABOさんの話題提供に関しましてはまとめようと思います!ぜひチェックしてみてね~!

今回購入したミュージアムグッズ

それでは、まず今回購入したミュージアムグッズを紹介します!

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問いかける鉛筆 330円
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こちら、問いかける鉛筆です。先ほどのTABI LABOさんの中でも紹介させていただきました!

人類が未来のことを考えるときの「問い」を鉛筆を転がすとわかるという。個人的には「生と死を分けているものはなんだろう?」という問いがグサッときます。

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問いかけるふせん小 440円

このふせんもとっても素敵です。何気ない自分の問いを可視化して保存し収集できるふせん。何気ないデザインの工夫なんですけどね。

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未来館Tシャツ(ロイヤルブルー) 1870円

「持ってなかったの?」と言われてしまいそうですけど、持ってなかったんです。未来館のTシャツ!

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未来館トートバッグ(ブルー) 2200円
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Tシャツとお揃いで着たいトートバッグ。未来館のロゴはおしゃれなので、日常生活にも取り入れやすい!ファッションのアクセントにもおすすめです。

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ジオ・コスモス クリアファイル 220円
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あとは未来館の見どころ、ジオ・コスモスのクリアファイルを購入しました!

展示の見どころと感想

今回はマンモス展を見に娘と言ったのですが、未来館の常設展、とっても面白いので娘も絶対楽しめる!と思い、マンモス展を見たあとに向かったのでした。

娘と面白がったものをいくつかここでご紹介します!

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ノーベルQ—ノーベル賞受賞者たちからの問い | 日本科学未来館 (Miraikan)ノーベル賞受賞者たちからの問いかけにあなたならどう答えますか?ノーベル賞はダイナマイトの発明者として知られるアルフレッド・www.miraikan.jst.go.jp

この「ノーベルQ」が先ほどのふせんや鉛筆のデザインにつながってくるのですね。こちらは未来館を訪れたノーベル賞受賞者の「問い」を展示しています。

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娘がまずびっくりしたのはこちら。アンドロイドの「オルタ」ですね。

アンドロイド — 人間って、なんだ? | 日本科学未来館 (Miraikan)世界最先端のアンドロイドとの出会いから、あらためて人間という存在を考える展示です。アンドロイド(人間に似たロボット)は、想www.miraikan.jst.go.jp

思ったより動きが複雑で、しばらく見つめあってしまいました。人間と人間でないものを分けるのって何だろうね…と思いつつ、見た目の動きが人間らしければ、私たちはそれを人間と認識しちゃうんだろうか?とも思いました。「インターステラ―」のTARSとか、私はめちゃくちゃ人間に近い感じしましたけど。そこらへんも勉強したら楽しそうだなと思いました。

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ビジョナリーラボ | 日本科学未来館 (Miraikan)「ビジョン=理想の未来像」の実現のために、研究者や専門家、そして来館者と共に理想の未来をくわだてるラボです。ビジョナリーキwww.miraikan.jst.go.jp

そして2019年10月にできたばかりの「ビジョナリーキャンプ」の展示も見てきました。これは3月に実施された「未来館ビジョナリーキャンプ」というワークショップで、優秀賞に選ばれた3組の成果が展示されたものです。

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什器もすごく素敵で見入ってしまいます。見せ方もとっても上手。

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100億人でサバイバル | 日本科学未来館 (Miraikan)現代に生きる私たちを脅かす災害を理解し、どう向き合ったらよいか考える展示です。地震や噴火などの自然災害は、私たちの暮らしにwww.miraikan.jst.go.jp

後はこの展示ですねー。世界中で起きた災害について、来館者が触れる展示となっています。

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個人的には、北海道や東日本の震災の記憶が生々しく残っているので、津波の映像然り、他の災害の無線のやり取り然り…ちょっときついかも…と思う部分もあったので、触れる深度といいますか、コミットの仕方は来館者自身でコントロールした方がいいかなと思います。ただね、風化させないためにも博物館はどのように展示を構成していくか、かなり考えさせられる展示となりました。

展示とミュージアムグッズのつながり

TABI LABOでも触れたのですが、やはりこの未来館の面白さは「自身への問いをどこまで深めていくことができるか」だと思うんです。

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そういう意味で、この鉛筆やふせんは身近なところからその問いを深められるのが面白いなぁと思います。

直接的には「ノーベルQ」にかなり近接したグッズだと思うんですが、常設展全体を通して一貫したテーマだと思うので、何とも「未来館らしい」グッズだなぁと思っています。

おわりに

東京でのミュージアムグッズの旅も佳境に入ってきました!引き続きどうぞよろしくお願いします!

それではまた次回~!

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【本日の一品】マンモス展でしみじみと泣きながら帰ったの巻

世はプレミアムフライデーらしいですが皆さんお元気ですか?今回は、日本科学未来館で開催されていた「マンモス展」に行ってきたので、グッズと展示の紹介をしたいと思います!

今回購入したミュージアムグッズ

今回は特設ショップも広く、オリジナルグッズもたくさんありました。自然とね、気づいたら爆買いしておりました。私のクレジットカードが対応してなくてレジでめっちゃ焦ったのもいい思い出。

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チェブラーシカ×マンモス展 A4クリアファイル 385円
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ポストカード(マンモス復活?) 165円
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ペーパークリップ12個入 660円
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マンモスチャーム小 660円
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マンモシュシュ 1,100円
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かまわぬコラボ手ぬぐい(茶色) 1,320円
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ケナガマンモスぬいぐるみキーチェーン 1,320円
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エンボステープ(ブルー) 1,100円

展示の見どころと感想

現在、福岡市科学館に巡回中ですよね。

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「マンモス展」‐その「生命」は蘇るのか‐企画展「マンモス展」 2019年11月23日(土・祝)~2020年2月23日(日・祝)福岡市科学館(福岡県)で開催。本展はwww.mammothten.jp

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マンモス展 その「生命」は蘇るのか

会期:2019年11月23日(土)~2020年2月23日(日)
開館時間:9:30~18:00(入場は閉場の30分前まで)
会場:福岡市科学館(福岡市中央区六本松4-2-1)
休館日:
毎週火曜日および年末年始(12月28日〜1月1日)、ただし12月24日と2月11日は開館、2月12日は休館

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北海道博物館にマンモスとナウマンゾウの全身骨格があるので、今回は「マンモスをどう見せるのか」「何を伝えたいのか」をすごく楽しみにしていました。

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まずは見せ方なんですけど、あえて展示用のパネルを低い位置に設置しているのかも?と感じました。おかげでほら、照明にもかなり気を使っているのか、壁にマンモスの骨格の影がきれいに映るんですよね。

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デザインもすごく素敵。ちょっと全体的に発掘地の地域性というか、その土地の雰囲気を感じさせるデザインになっている気がして。欧文フォントの使い方とか。アメリカやヨーロッパのそれとはなーんか違うような、そんな印象を受けます。ここら辺素人考えですみません。ホント印象です。

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ケナガマンモスの皮膚の冷凍標本と、仔ウマの「フジ」の冷凍標本。

いとうせいこうさんが全体の話をリードしつつ、近畿大学生物理工学部のそれぞれの研究者の皆さんが、自身のフィールドの様子や発掘や研究の紹介をしています。

冷凍標本自体はそんなに多く展示できないものだと思うので(氷点下での保存状態を維持しつつ何体も展示するのは超大変だろうな…)、展示全体の話の持っていき方で上手くカバーしていたと思います。

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ケナガマンモスの鼻の冷凍標本。

そもそもマンモス研究って何?という話ですもんね。私も何にも知りませんでした。フィールドでの死闘(と言ってもいいくらいハード)の映像資料とか、皆見入ってました。「研究者すごいなー」って娘も言っていたし、そういう意味でも子供たちに憧れを抱かせてくれる展示でした。

その一方で、マンモスを復活させることへの賛否も展示後半で説明していて、確か「ひとりぼっちで復活し、仲間もいないマンモスは幸せと言えるのだろうか?」といった問いがあって、もう心にグサッときました。動物福祉ですよね。頭の中に一瞬そんなマンモスの姿が浮かんで、ぶわっと涙が出てきたくらい。

もっとここら辺の問いにスペースを割いてもいいくらい、研究倫理や動物福祉は議論されるべき大事なテーマだと思いますし、重要な問いかけだと思います。

何かこう、上手く言えてるかわからないのですが、研究の発展の反対意見として研究倫理や動物福祉を挙げるだけの使われ方って、ちょっともったいないし、本意じゃなくない?と思うんです。逆にそのテーマでメインの展示を見たいくらい、研究者の皆さんってめっちゃ気を使ってると思うんですよ。そこら辺の実態も、もっといろいろな人に知ってほしいです。素人考えで恐縮ですが、どうなのかなー?どこかで実現しないかな~。

展示とミュージアムグッズのつながり

さてさて、そんな感じで色々考えさせられながら特設ショップに向かいました。今回はフィールドワーカーの取組みがメインの展示でしたが、まあそれをテーマにしたグッズはないよね…と見てみましたが、やっぱりあんまり無かったです。

マンモスをキャラクターとして扱うグッズがあるのはいいんですが、最後が来館者への問いかけで考えさせられたあとだっただけに、落差がすごくてクラクラ…。

せっかく研究者の方々を打ち出した展示なのだから、なんかこうフィールドノートをオリジナルで作るとか!そういうのも、一部でいいからあったらいいなーと思いながら見ていました。

いとうせいこうさんが日本のサブカルチャーを牽引されてきた方なので、ミュージアムグッズもキッチュなものが多かったのかな?と邪推しました。でも個人的には、「展示の延長としてのミュージアムショップ、ミュージアムグッズ」が見たいのです切に。

日本科学未来館のオリジナルグッズは面白いものもあるだけに、またそこの落差でクラクラしながら、ゆりかもめに乗って帰りました。このオリジナルグッズはまた別でご紹介しますね。

おわりに

福岡に巡回中なので、そちらを見に行く方の参考になりましたかね?そうだといいな。それではまた次回~!

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【本日の一品】国立科学博物館で毎度散財してしまうので、誰か止めてほしいの巻

ブログの方には何度か国立科学博物館での散財記事を載せているのですが、今回もふらりと寄って、常設展を堪能して、グッズを購入してきました。常設展の写真を今回全然撮ってないんですよね…何をやってるんだ私は…。

グッズについて

国立科学博物館(以下「科博」)はオリジナルグッズの数が多くて、しかも行くたびに新商品が出ている気がします。だからもイケイケな科博に着いていくのがやっとですが、毎度新しいチャレンジを見せてくれて嬉しいのです。

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A4クリアファイル日本館 306円

まずはこちら。科博の常設展、日本館の展示品をイラスト化したクリアファイル!!イラストも学術的に正確だし、それでいてこの可愛さはすごいよ~!イラストレーターさんに拍手です!

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フタバスズキリュウかな?首んとこがバーコードになってるよー!こういうことができるところは案外少ない。何でだろう?なぜ科博はできるのだろう?

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クロッキー帳地球館 591円
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こちらは地球館の収蔵品をイラスト化したクロッキー帳!ガリレオやからくり人形など、良く書けてんなー!メンダコ強調されてんのも可愛いわ。

サイエンスイラストレーションにおいても、こういうタッチで描ける人がいるのはホント宝ですね…。全部微妙にロゴ作ってるし…。

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Tシャツ ハチ 2648円

忠犬ハチ公のTシャツもやっと買えた~!「こ、これどこで買ったの!?」と言われちゃうぜ。スタイリッシュなデザインだけど、ハチの柔らかい表情がいいですね。逸話を見たあとにはもう涙なしには着れないやつです。

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科博フィールドノート 300円

フィールドノートも購入しました。「持ってなかったの?」と言われちゃいそうなほど、科博の定番商品ですね。そしてやっぱりこのオレンジ!この色のノートを使っているだけで、「あれ、もしかして科博の?」と言われちゃうやつです。

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クリップ ミジンコ 428円

ミジンコクリップも発見したので購入してみました!国立西洋美術館にも「考える人」のクリップがあったりするんですが、よくこのミジンコをクリップにしようと思ったな…!

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定規 昆虫 200円

これはオリジナルではないのだけど、昆虫好きとしては見逃せなかったグッズ。一見、昆虫の成虫が描かれた定規なのですが…。

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角度を変えると、ほら!その昆虫がどんな幼虫だったか一発でわかるんですねー。娘の勉強用に購入してみたのですが、ま、私が使いますよね。

ガチャガチャについて

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ブログ版を見てくれていた方はご存知だと思うんですが、私はこの「国立科学博物館限定 KAHAKU Collection スタンプ」を毎回引くんです。

これまでに「トキ」「ラフレシア」を引き当ててきたのですが、さて今回は…。

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うひゃーーーきたーーー「ニッポテニス」きましたよ!!異常巻きアンモナイト!!こちらももちろん収蔵品にございます。日本館でしたかね。

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400円ですがその価値はあるガチャガチャ!もったいなくて全然捺せてないのですが、これからも行くたびに引き続けるぞー!

おわりに

今回は常設展の写真を撮っていなかったので、何がなんやらという紹介だったんじゃないかというのが申し訳ない…科博のグッズはほかにも大量に…文字通り「大量に」自宅にあるので、過去グッズを紹介する際に一緒に載せていきます!

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娘と科博のレストランで食べたハンバーグを最後に載せて終わります。私はテントウムシにしました。

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娘は恐竜の足跡です。それではまた次回~!

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【本日の一品】「辰野金吾と美術のはなし」展でオリジナルグッズを手作りしたの巻

ちょっと行った順が正確ではないのですが、今週末で終わってしまう展示を早めに紹介しちゃいますね!

東京ステーションギャラリー – TOKYO STATION GALLERY –歴史と未来をつなぐ東京駅の美術館として東京ステーションギャラリーは2012年10月1日リニューアルオープンいたしました。www.ejrcf.or.jp

ほいほい、東京ステーションギャラリーで開催中の「辰野金吾と美術のはなし」に行ってまいりました。娘が行くのは初めて。丸の内側の改札を見下ろすギャラリーに驚き、建築にワクワクし、ワークショップにうきうきした展覧会でした。

今回購入したミュージアムグッズ

今回購入したミュージアムグッズ、ワークショップで製作したグッズはこちらになります!

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Drop-inワークショップ
サコッシュ 2,000円

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レンガクリアファイル

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レンガレターセット 880円

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レンガブックカバー 825円

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東京駅ペーパークラフト 458円

展示の見どころと感想

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さて。娘はマインクラフトの影響か、建築物自体には割と興味はある方みたい。今回の東京ステーションギャラリーも、「これはあの素材で作れそう…」とかブツブツ言いながら入り口の階段を上っていきました。

まあでも辰野金吾のことはやはり知らず、私もあまり詳細を伝えずに連れていってしまったなーと反省。というのも、今回の展示は辰野金吾と「美術」との関係性を探る展示だったので、もう少し娘にその人物像と成果を巡るヒントを与えても良かったなと思っています。

それでも、東京駅の創建時の青焼図面を見ては、「これは…もちろん…手描きなんだよね…?」とか言ったりしてました。そうなのよ。当時の手描き図面って迫力半端ないし、圧倒的な技術力は荘厳よね。

私も、辰野金吾が留学中に常に持ち歩いた《滞欧野帳》を見ては、「わかるよ…自分の世界から飛び出す限られた恵まれたチャンスを得て、その中から必死に学んだことを自分に焼き付けようとするその心…伝わるよ…」と思いながら、何だか自分に重ね合わせてほろりと来てしまいました。何かこうね、本気でなにかに取り組んでいる人が残したものの強さを見せつけられた気がして。

そういう意味では「美術」との関係性を通じて、辰野金吾たちが後世に何を残したかったのか、その使命をも探れる興味深い展示だったと思います。

展示とミュージアムグッズのつながり

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そして、やはり個人的に興味深かったし、事前に予習していて気になったのはこのイベント。「Drop-inワークショップ」です。辰野金吾デザインでつくるオリジナルプリントアイテム(東京ステーションギャラリーとのコラボ企画) | Makers’ Base – Personal Brand Supporter –「日本の近代建築の父」といわれている辰野金吾の没後100年を記念して開催される展示会とのコラボ企画。辰野金吾が生前に残したmakers-base.com

Maker’s Baseは言わばオリジナルのモノ作りをサポートする会社。作家に機材や場所、技術力を提供する会社です。

そんなMaker’s Baseと展覧会がコラボレーション!辰野金吾の残したスケッチや図面をプリントし、オリジナルアイテムを作ることができるワークショップです。

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自分でオリジナル製品を作ることができる会社さんや、作家のオリジナルグッズを販売できる会社さん、最近すごく増えてますけど…こういう風にミュージアムショップと関わってくるんだ!と新鮮で、すごく驚きました。minnneで商品を販売している作家さんが展覧会とコラボレーションするのは少し前から見かけますが、そうか、Maker’s Baseがついに来たか…という気持ち。

オリジナルグッズを作るという労力を含めたコスト(とあえて言います)を、展覧会主催側が持つのではなく、常設のワークショップとしてこういう会社にお願いするというのは、個人的には「アリ」です!

学芸員さんにとって、年に何本も展覧会があり、仕事は数多ある中で、オリジナルグッズ開発に力を注ぐのは本当に大変なことで…こういう会社さんに丸ごとイベントをお願いでき、かつ来館者に「オリジナルグッズ開発」を「やってもらえる」のは、ミュージアムグッズやショップの歴史から見ても新しい事例だと思いました。

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ただ、今回の企画は辰野金吾の図面やスケッチなどを100種類用意しており、その中から組み合わせて選ぶには若干多いような気もしました。

というのも、「Drop-inワークショップ」と銘打っている割にはそれぞれのスケッチや図面などへの解説がなく、娘と「これって展示のどこにあったスケッチだっけ…?」と混乱してしまいました。それは即ち、展示の文脈との断絶に繋がっていると思うのです。「Drop-in」はできなかったのです。

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といいつつ出来上がったのはこちら。娘が左のスケッチを選び、私が左の金吾の言葉を選びました。まだまだ試行錯誤が続きそうな今回のチャレンジですが、私はとても応援しています!

おわりに

今後も新たな形で展覧会と企業とのコラボレーションは続くと思いますし、どこも模索しているんだと思っています。これからも私は博物館の様々な試みを応援して見守っていきますよ!

それではまた次回~!

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