12/17-18に横浜で行われた、昆虫大学2016に入学してきました。すごく幸せな空間でした。
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簡単ですがレポートと感想です!
カオス渦巻く幸せ空間
そもそも昆虫大学とは何かというと…
昆虫大学は、昆虫その他の「蟲」のもつ多様な魅力をプロから学ぶ不定期開催イベントです。作家・芸術家・研究者・昆虫を生業とする人々を講師としてお招きし、虫と虫好きの異様な熱気に満ちた世界をチラ見せすることを目的とします。2012年にアートフェス「TRANS ARTS TOKYO」にとつぜん出展、以後は決まった学舎を持たず、さすらいの昆活(昆虫活動)をつづけています。
要するに、虫好きが自己の好きパワーをフルスロットルで開放する場所なんですよね。
私自身は虫好き…はもちろんなのですが、虫をモチーフとした雑貨が好きだし、自然科学系のミュージアムグッズも好き。どちらかとお買い物目当てで参戦しました。
しかしこのイベント、体験ものがとっても楽しかった…ので、本記事ではその様子をご紹介します。戦利品は週末に整理して写真撮ってから、またご紹介しますねー!
ふれあい昆虫館で虫愛ずる姫君になる
まずは、オオゴマダラの幼虫をおさわりしてきました。
やっぱり私は道民なもので、オオゴマダラと言えば喜界島、喜界島と言えば水曜どうでしょう「リアカーで喜界島を一周」ですよね。
番組の中では成虫しか紹介されていなかったので、幼虫が見れて嬉しい!
そして蛹はこんなに黄金色!!きれい!!宝石かよ!!と大興奮。
ちなみにこちらの蛹、昆虫夜学(夜の部のイベント)の際に無事羽化したそうです。ええのぅ…
つづきまして、アクテオンゾウカブトの幼虫。で、でかっ!
はぁーでもこちらもムニムニしてた…他にもいろいろなお触りOK虫がたくさんおりました。
幼虫に謎の母性がさく裂し、全然知らない方と一緒に「可愛いですねー…」と、一緒に目を細めておりました。幸せ。
AntRoomでアリに見惚れる
そして、Ant Roomさんのブース!
勤め先にアリを研究していた後輩がおり、彼女からこちらのAnt Roomさんの存在を教えていただきました。
それ以来、もうアリが気になって気になって…とっても楽しみにしていたブースでした。
アリビギナーにはとってもわかりやすいキャプション付のアリの巣。昆虫好きな子供たちが食い入るように見ていたのが印象的です。
こちらでも、幼虫めっちゃスベスベしてた…良さ…
そして!Twitterで予告されていたパラポネラ!
巨大パラポネラも昆虫大学に連れて行きます。 pic.twitter.com/MKxreyS9p8
— AntRoom 島田拓 (@AntRoom_taku) December 14, 2016
想像以上に大きくてむせ返ってしまった…
でも大きい分、一挙一動をじっくり観察できるし、他のアリとのコミュニケーションも、肉眼でばっちり見れた!大きいアリは…いいぞ…
いわたまいこさんの細密切り絵に驚愕する
昆虫大学には展示コーナーも!切り絵作家のいわたまいこさんの作品が展示されていました。
マジかよこれ絵じゃないのかよ…と呆然。
近くで一緒に見ていた人たちも、同じように口をあんぐりしていました。
私の祖母も昔切り絵をやっていたので、この作業の細かさ、大変さはわかっているつもりです。なので余計にすごかった…
丸山宗利先生の標本にくぎ付けになる
展示コーナーには、丸山宗利先生の標本も展示されておりました!
圧倒的な美しさに感動しました。自然界にはこんなに美しい生き物がいるのね…
丸山先生は著作も購入し、サインもがっちりいただいてしまいました。
帰りの飛行機の中でむふふふと読み漁りました。
昆虫料理研究会で虫食に勤しむ
個人的にいちばん衝撃的だったこちらのブース。
私、ついに虫を食べます!!
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昆虫料理研究家の内山さんがカウンターに立っていらっしゃったので、いろいろお話を聞きながら楽しく虫食してきました。
私: 「ん、このサイダーは梨っぽい味!丸いケーキはブルーベリーっぽいなぁ…どっちも美味しい!」
内山さん: 「あ、それね。サイダーはタガメ、ケーキはクロスズメバチ入りね」
私: 「ふぉぉぉぉ…」
内山さん: 「ちなみに中身はこれね。乾燥させただけだけど、食べてみる?」
と、ご厚意でケーキに入れる前の状態も食べさせていただきました。
これが意外と、花のような香りと甘酸っぱさで…なかなか美味。
続いてこちら。スズメバチと、ミールワームと、コオロギの素揚げ三点セット。
これも美味しかった!コオロギはエビを感じるし、ミールワームもじゃがいものようなデンプンっぽいまろやかさ。
私: 「横のお塩みたいなのは何ですか?」
内山さん: 「あ、これね、カイコパウダー」
私: 「oh…(娘聞いたら泣くやつや)」
樹液酒場で泥酔する
虫を食べたらお酒も飲みたくなった!!ということで、樹液酒場さんで虫のラベルがついた日本酒をいただくことに。
みのむし商会で購入したロックグラスに注いでいただきました。
盛り上がる会場を眺めながら、チビチビ呑むお酒…美味しすぎる…
最近めっきりお酒に弱いので、もうベロベロ…すっかりハイテンションになったので、次はこちらに挑戦です!
日本野虫の会で勇ましい気持ちになる
そう!これも人生初の特攻服です!!
お酒を飲む前は「どうしよう…着てみたいけど恥ずかしいし、混んでるし…」などと言い訳を振りまいていたのですが、酔っぱらいは怖いですね。
ノリノリでスタッフの方にお声がけし、写真も撮っていただきました!!
ではどうぞご覧ください。
ナニコレ特攻服めっちゃ楽しいやんけ…地味に似合うし…
日本酒の影響で目が据わっているので、ある意味写真写りがいいです。また着たい!ヤンキー楽しい!
好きなものを好きと言うこと
イベントが終わって、この心地よさは何だったんだろうと帰りの飛行機の中でぼんやりと考えていました。
昆虫大学のあの雰囲気の良さはどこから来るのかなとずっと思ってたんだけど、皆がお互いに個性や趣味を尊重し合ってるからなのかなーと。虫好きの中にもそれぞれ好き嫌いはあるはずなのに、貶めあうことは絶対ない、むしろ好奇心が先にきて理解しようとすることすらある…という。 #昆虫大学
— うみねこ博物堂 (@umineko22) December 19, 2016
うみねこ博物堂さんのこのお言葉通り。昆虫大学の感想も出展者や参加者のブログやSNSで拝見しましたが、上記の感想をあちこちで見かけました。そのたびに、本当にいいイベントだったんだなぁと思います。
自分や他人の純粋な「好き」という気持ちを大切にすることが、どうしてこんなに難しくなってしまったのでしょう。
にわかのくせに、何にも知らないくせに、私の方がこんなに知ってるのに…等々、「自分の方がすごい」と言いたいがために、相手の対象に対する気持ちをけなすことが、どうしてできるのでしょう。
でも私だってそうなのです。自分が一番になれなくて、悔しくて、他人が妬ましくて。人を羨んで比べて、見下して安心して。でもそんなことをしていたら、自分の「好き」という気持ちが色褪せてしまうのも当たり前です。
何かを好きというために、別の何かを貶めない。そんな当たり前だけどなかなか実行できないことを、中川翔子は軽やかにやってのけている。そんなしょこたんをお手本に生きていきたい。
―しょこたんを尊敬してる
そのときにふと思い出したのが上記の言葉です。そうだよね、ホントその通りだよね、と昆虫大学を経て心から納得できました。
自分の存在やプライドをかけて好きなものは、好きな気持ちを大事にし続けたい。
好きなものが違っても比べない。私の方がすごい、俺の方が知っている、と言わない。
たったそれだけのことで、人が集まる空間は幸福で満たされる。
昆虫ビギナーも、年季の入った玄人も、研究者もアーティストも、その経験や知識量に関係なく楽しんでいる姿が印象的でした。
生き物が好き。昆虫が好き。
その気持ちに素直になるだけで自由になれる、仲間ができる。
私もミュージアムグッズの仲間がほしい。
無いなら作ればいいんだよね。
そんなことに気づかされた、貴重な経験でした。
スタッフ、関係者の皆様、お疲れ様でございました!!