5000年前の私へ~「縄文にハマる人々」を見てきました~

まさに昨日!見てきたんですよねー!

https://www.instagram.com/p/Bo7QH4DAryJ/

これこれ!「縄文にハマる人々」!

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もっとポップな映画なのかと思っていたら、意外と「縄文時代ってどんな時代だったの?」「彼らは何を考えていたの?」という問いに酔いすぎることなく、専門家の意見を聞いて回り、博物館で実際の土偶や土器を見て回る姿に、個人的には好感を持ちました。

ファンタジーではないからね。考古学は。足を使って必死に追い求める監督の姿に、縄文にハマってしまった人々の足取りといいますか、そういうものが見れたような気がします。

そして編集や構成が結構興味深くて、YouTubeを中心に見ている若い子たちにとっても見やすいんじゃないかな?と思ったんです。120分、あっという間だよ。

あと、ナレーションのコムアイ(水曜日のカンパネラ)が非常に良かった。固いインタビュー映画になりがちなこの作品を、いい意味でゆるゆるにしてくれた、大切な存在だと思います。

「何かにハマる」というのはどのような状態を指すのか

先日、「ドハマリ2」というトークイベントに登壇させていただいた時も思ったのですが、何かにハマっているときって、それイコール「好奇心」ではないと思うんですね。

もっと本能に近い…監督は作品の中で「腹が減って食べ物を追い求めるように」というようなことを言っていたのですが、私もそれに近いなと思うんです。

自分もミュージアムグッズ馬鹿ではありますが、もうミュージアムグッズに対する思いは、好奇心ではないですからね。自分の存在そのもの、刺し違えてでも分かりあいたい存在…そんな感じです。重いですよね。

映画の中でもそんな感じで縄文にハマってしまった人も出てきました。研究者の方とかね、やっぱり対象と距離を置かざるを得ないからクールに見えますけど、身体の中の煮えたぎるものが垣間見えたような気がします。

私たちはどのように縄文時代の遺物を見ればよいのか

7月に東京国立博物館で開催されていた「縄文」展を見に行ったんですけど、いやーそれが想像以上にイマイチで。

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上記記事の内容にも近いんですけど。縄文の美をありのまま見出してほしい、というキュレーター側の意図があるにしては、展示手法からそれは感じられなかったし。

何より地域や年代がよく分かるように展示されていない感じがしてダメだった。明治期の博覧会とどう違うのこれ?と、地方住まいの人間は思っちゃうわけです。

アートを鑑賞するにも読み解く作業があるのと同様に、縄文の美を見出そうとするなら地域や年代といった情報は、展示をする上で不可欠じゃないですか?と素人ながら思うわけです。

そういった意味で、今回の作品は縄文時代はどういった時代なのか、という一般的な解説も適切だったと思うし、地方ごとの特色、年代ごとの違いも見れて面白かった。

何より、紹介されていた博物館に行きたくなった。これ、博物館学やってる人間としてはすっごい嬉しいです(ミュージアムグッズがちょっとシニカルな語られ方をしていたのは、まあ構成上しょうがないかなと思いつつ)。

 

というわけでですね、個人的には皆さんにも見てほしい映画の一つになりました。

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シアターキノで10月19日まで公開しているとのことなので、お時間ありましたらどうぞ。

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